本棚のキャパシティ超えが慢性化し、泣く泣く蔵書をブックオフに売ることも増えつつある
(最近ははじめからKindleで買ったりもする)ここ数年であるが
この「戦線スパイクヒルズ」はかれこれ7、8年ほど我が家に生き残っていて
今でもときどき読み返す。
原田宗典の小説が原作となっていて、そのおかげかストーリーは終始安定している。
大雑把に言えば、「天才的なスリの能力を持った高校生の主人公が
仲間と協力し、スリの師匠の助けを借りながら難関私大の入試問題を盗む」というもの。
そこまでするならちゃんと勉強した方が早いのでは、というツッコミもありそうだが
時代設定はバブルまっただ中。
今ではほぼ死語の「受験戦争」下にあっては、上位大学に合格するだけでも一苦労。
他方で、合格さえできれば就職は盤石という時代だった。
「お布施」をしてでも良い大学に入りたい
(事実、主人公の母が「祈れば受かる!」という類のカルト宗教にハマっている描写すらある)
という人は少なくなかった当時にあっては
入試問題を盗んででも合格するという考えは、それを実行するかどうかは別として、特別に狂った考えでもなかっただろう。
この漫画の連載当時は自分も高校生で、
「入試問題を事前に盗んで合格する」という夢物語に
非現実的だと鼻で笑いながらもどこか憧れた。
入試問題入手にはヤクザも動いていて
(主人公たちはその計画を察知した上で、その現場で問題を横取りする計画)、
最終的に高校生VSヤクザとなる展開もハラハラさせる。
主人公のスリ描写がとにかくかっこいいし
(現実には不可能なやり方なので、教育的にどうのということもないのでご安心を)、
ヒロインのキクチもかわいい。
全7巻でその気になれば1日で読める。おすすめ。
【今日のまとめ】
これはアニメ化しても良かったと今でも思う。というわけで。
- 2014/09/10(水) 09:56:04|
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