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競馬論/寺山修司・虫明亜呂無



前々から気になっていた本をAmazonマーケットプレイスにて中古で購入。

1969年に刊行された寺山修司と虫明亜呂無の対談本で、
約200ページにわたって二人が競馬についてあれこれ語る内容。

大きな章分けは「競馬論」「牧場・調教」「文化としての競馬」「騎手論」となっていて
特に最初の「競馬論」では「単勝の思想」というテーマが登場する。
単勝は英雄を求める思想であって、最近(といっても1960年代の話だが)はそれが希薄になっている、というのだ。

当時は六枠連単制から八枠連複制に移行してまだ数年という時代。
今でこそ馬単(や、地方では枠単もある)が復活しているが、それもつい10年ほど前の話である。
連複しかなくなった時代では、「何が勝つか」ということはどうでもよくなる。
そうなると、絶対的な英雄、常に勝つ馬というのは求められなくなるのだ。
もっとも、英雄が求められなくなった結果連複制が登場したのか
連複制により英雄が求められなくなったのかはわからないが…

最近になって連単が復活したのは、時代が英雄を再び希求しはじめた現れなのだろうか。

そしてこの本で面白いのは、二人の対談中に登場する馬や騎手たちである。
ミオソチス、ウィステリヤ、ハマテッソ、ニホンピローエース。
今でいうGI競走を勝った馬もいれば、重賞を勝ったにとどまる馬、
中には20戦して全て着外という馬の名も登場する。
きっとこれは、インターネットで検索しても引っかからないだろう。
そして加賀や野平といった名手はもちろん
ハマテッソのブラジル遠征とともに亡命した中神騎手のことにも触れられている。
どれもが当時における「最近の話」として触れられているので
年鑑などでデータとして見るよりもはるかにリアルだ。

内容に古さはさほど感じず、競馬をロマン的に捉える視座を持っている人であれば楽しく読める本。
一読をすすめたい。

ちなみに、寺山のこんな一言が面白かったので引用しておく。
「ぼくは、馬に『ジャガー』だとか、『ライオン』とかつけるのは、ものすごくおかしいと思うんだ(笑)。
まさに馬だということがわかっているのに、なぜほかの動物の名前をつけるんですか?」
「(中略)たとえば唯物論者や、コミュニストが、馬に全部機械の名前をつけるのはわかるが、
馬がジャガーだというのは、これは見世物小屋のガセネタの思想ですよ。」

なるほど、確かに。
今でもそういう馬名、たくさんいるよね。猫もいるし。

【今日のまとめ】
ジャガーメイルは鎧だからセーフ。


というわけで。
  1. 2014/04/15(火) 21:11:05|
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