最終日の朝、泊めていただいた知人宅から出発し、喜多方の「喜一」に向かった。
会津縦貫道という線形の良い自動車専用道路のおかげで、会津若松市から喜多方市まではすぐに到着できる。
終点の喜多方インターからそう遠くない場所に、その「喜一」はある。
ここに来るのは今回が3度目だが、今回も朝から盛況だった。
喜多方には「朝ラー」という町おこしが根付いていて、朝早くから開店するラーメン屋が多い。
そして、人気店の場合、昼前には既に麺切れで閉店してしまうこともあるという。
この「喜一」もその人気店の筆頭で、
営業時間は一応14時までということになっているが、昼過ぎには既に終わっていることも少なくないそうだ。
今回の訪問は9時ごろだったので、混雑していたとはいえ問題なく食べることができた。
これまでは滅多に来られないということもあり毎回ベーシックな塩ラーメンを注文していたが、
今回は前々日に山塩ラーメンを食べたこともあり、以前から気になっていた限定30食の「赤魂(あかだま)」を注文してみることにした。
▲赤魂(700円)。
ノーマルの塩ラーメンのそれとは異なる、真一文字の大きなチャーシューが乗った塩ラーメン。
そのチャーシューの中心に、「赤魂」の由来と思われる、赤い辛味噌の玉が鎮座する。
その辛味噌をほんの少し箸にとり、一緒に注文したライスとともに食べてみると、結構な辛さだ。
だが、辛さだけでなく味噌の甘みとうまみも感じられる。
いま喜一の公式サイトで調べてみると、「地元の味噌と酒粕を入れ、3ケ月以上かめで熟成させた角のない辛さに仕上げた辛味噌」と書かれている。
なるほど、ただの味噌ではないのであった。

麺はおなじみの多加水のちぢれ麺。
一見喜多方ラーメンの標準的な麺のようだが、コシや食感や風味が抜群にいいし、スープにも絶妙に絡む。
初めの数口はそのまま塩ラーメンとして食べ、その後、辛味噌をスープに溶け込ませる。
すると、塩スープがみるみるうちに味噌スープに変わり、唐辛子の浮いた担々麺のようになる。
少しすするだけで汗が噴き出るような辛さだが、ベースが何しろ喜一の塩スープであるゆえ、ゴクゴク飲めてしまうのが恐ろしいところだ。
箸で難なく切れ、どこを食べても柔らかいチャーシューの味もすばらしく、あっという間に完食した。
食べてみて、もう少し塩スープの味を楽しんでから辛味噌を混ぜればよかったかなとも思ったが、それも勉強だ。
会計を済ませ退店する際、店主自ら「お気を付けてお帰りください」と言ってくれた。
客の一人ひとりにそうしているようだ。
カウンター形式の店でもないのに、である。
黙っていても客がいくらでも来るほどの人気店なのに、優しげな雰囲気の店主からは、ラーメン店店主によくある威圧感やおごりのようなものは全く感じられない。
味もさることながら、このようなホスピタリティも、この「喜一」の人気の秘訣なのかもしれない。
【今日のまとめ】
Sioラーメンも食べたくなった。
というわけで。
- 2018/08/02(木) 23:25:52|
- 麺
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0