母方の祖母が亡くなった。
83歳だった。
10年前に父方の祖母が亡くなったときもそうだったが、涙は出なかった。
もちろん寂しい気持ちはあるが、そのことと泣くというのとはまた違うのだろう。
事故や急病で亡くなったのではなく、次第に弱っていったから、覚悟ができていたのかもしれない。
祖母は満州の生まれで、終戦までの10年弱を満州で過ごした。
負傷した兵士が「痛い、痛い」と叫びながら担架で運ばれていく様子を何度も目にしたという話を子供の頃に聞かされ、幼かったオレはとても怖かったのを覚えている。
原爆や空襲の話を語り部から聞かされるよりも、オレには祖母のその話の方がリアルでずっと怖かった。
祖母はヘビースモーカーだった。
オレは嫌煙者だが、祖母が吸っていたハイライトの匂いは不思議と嫌ではなかった。
いま考えるとかなりオレも受動喫煙していることになるが、その大半はハイライトだ。
思い出は数多くあるはずだが、何か一つ挙げろと言われるとすぐには出てこない。
母方の祖母だったため同居はしていなかったが、
近所に住んでいたため、日常的な出来事を共にすることが多かったからだろう。
しかし、何か特筆すべきことがあるからいいというわけでもない。
少なくとも、悪い思い出が特にないということだけで、充分よかったと思う。
【今日のまとめ】
イエモンの「人生の終わり」を聴く。というわけで。
- 2018/06/12(火) 00:12:00|
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