「仮想通貨の相場が暴落した」というニュースが、数日おきに目に入ってくる。
仮想通貨と言ってもかなりの種類があるので一括りにはできないが、
その性質上、大抵の場合、どれかが暴落すれば他の相場も引きずられる。
本当の相場師は下がり目で儲けられるというが、ほとんどの人間はそうはいかないだろう。
そもそも、仮想通貨は「少数者が勝ち、その他は負ける」という欠乏マインドに支配された領域なので、全員が儲かるということはあり得ない。
ギャンブルや投機において、一喜一憂するということは最も無駄な消耗だ。
死ぬ瞬間に勝っていなければ、ギャンブルや投機ではそれはすべて負けを意味する。
逆に言えば、死ぬ瞬間にさえ勝っていれば、それまでにいくら負けていても勝ちだ。
死ぬ瞬間に10億円の借金を負っている人間が、「自分は昔20億円儲けた」といくら言ったところで、
たとえそれが真実であったとしても何の意味もない。
ただ、「その人間は生涯で10億円負けた」という事実が残るだけだ。
オレ自身はそうした勝ち負けにあまり興味はないが、「勝った方がいい」というのがきっと一般的なものの見方だろう。
だが、繰り返すように、人生の終わりに勝っていなければ勝ったことにはならないし、
逆に言えば、人生の終わりにさえ勝っていればそれまでいくら負けてもいい。
もちろん、その日を生きることさえままならないほど金に困っているのなら、目先の勝ちにこだわる必要も時にはあるのだろうが。
先に述べたことは明らかな事実なのだが、
仮想通貨市場のような欠乏マインドに支配された領域では、その熱気によってそうした事実さえ曖昧になり、二の次にされる。
最も重要な事実が二の次にされるということは恐ろしいことだが、誰もそれに気付かないし、気付いても止められない。
そこで勝てるのは一部の人間にすぎず、またその勝った人間でさえ明日には敗者になり得るのだが、
誰もそれを指摘できる文脈を持っていないからだ。
この状況がいつまで続くのか、オレにはわからない。
だが、いつかそれは終焉を迎えるだろうし、その結果もたらされるものが喪失や虚無感や絶望であることは、直感的にわかる。
【今日のまとめ】
大山倍達コインは気になる。というわけで。
- 2018/01/19(金) 20:00:00|
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