SNSで、競馬場の入場料について話題になっているのを目にした。
誰かが現在の入場料を安いとか高いと感じたところでそれが変わるわけではないのでどうでもいいことだが、
オレ自身としては、現在の入場料は妥当だし、
もし安くするか無料にすることはありえても、高くすることはありえないし実際にそうならないだろうと思う。
日本の競馬は、中央競馬も地方競馬も、主催者が直接馬券を販売している。
馬券を見れば一目瞭然だが、たとえば中央競馬の馬券には「JRA」と印字されている。
これが、ブックメーカーが馬券を販売していることがほとんどである海外の競馬と大きく異なる点だ。
ブックメーカーの馬券がいくら売れても、その金が主催者側に入ることはない。
だから、海外の競馬場は、とりわけ大レースなどでは入場料が高めに設定されている。
それはサッカーや野球やテニスなどの他のスポーツの観戦料が高額なのと理屈は同様だ。
他方で、日本の競馬は、馬券の売上げが直接主催者側の収入になる。
馬券には控除率があり、日本ではそれがかなり高い
(単純に言えば、たとえ馬券が的中した場合でも、いくらかは主催者側に金を取られている)ことも考えると、
入場料で金を取るよりも、その分馬券を購入してもらう方が主催者側としても儲けが大きくなる。
場外馬券場はほぼ全てが入場無料だが、それはそうした性格による。
そのことに加え、日本では、GIレースにでもなれば数万人、
とりわけダービーや有馬記念などの大レースでは10万人規模の観客が競馬場を訪れる。
そうなると、200円の入場料であっても充分な収益が上がるので、高い入場料を取る必要はなおさらない。
もし、日本の競馬場で海外のような入場料を取りたいのであれば、
ブックメーカーの存在を法律で容認し、場内で主催者販売の馬券と併売することを認める必要があるだろう。
観客は、主催者とブックメーカーで、オッズが美味しい方の馬券を選んで買うのである。
そうなると主催者側の売上げは大幅に落ち込むから、その分を入場料の増額で補うことが正当化される。
だが、カジノも認められず、ギャンブル依存症への対策が目下進められているこの国では、それも難しいだろう。
日本の競馬場の入場料が安いのは、興行を安売りしているわけでもないし、自己犠牲でもないということだけは何度でも強調しておきたい。
【今日のまとめ】
仮想通貨で馬券を買えるブックメーカーも出てくるだろう。
というわけで。
- 2017/12/27(水) 23:21:36|
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