
「きじ亭」での昼食を終えた後、今回の旅のメインである「サウナしきじ」に向かった。
現在サウナが若者の間でブームになっているが、その中でも「聖地」として扱われているのがこの「しきじ」だ。
各地のサウナーがこの「しきじ」を体験しその素晴らしさに魅了される中、オレもついに訪れることができた。
12時半頃の到着で、正面の駐車場に空きスペースがいくつかあった。
土日はかなり混み、増設された第2駐車場まで満車で待つこともあるというが、昼間ならどうにかなるようだ。
入り口の券売機で入場券を買い、靴箱に靴を入れる。
靴箱のロッカーキーを入場券とともに受付に渡すと、脱衣所のロッカーキーと館内着・タオルのセットが渡される。
館内着とタオルはまとめてビニールでシュリンクされていて清潔だ。
脱衣所で衣服をロッカーに入れ、浴場手前の棚からフェイスタオルを取って浴場に入る。
ちなみに、フェイスタオルは自由に取り放題で、濡れたら新しいものに何度でも取り替えることができる。
これは素晴らしい仕組みで、ぜひ他のサウナも取り入れてほしい。
サウナは身体をよく拭いた状態で入るのがベストなので、乾いたタオルを使えるのはそれだけで嬉しいことなのだ。
浴場に入ると、中央に休憩スペースがあり、それを取り巻くようにシャワーやサウナ、浴槽が配置されている。
特筆すべきは、歯ブラシやボディタオル、髭剃りなどが使い放題であること。
ここでは本当に手ぶらで充分なのだ。
浴槽はジェットバスと薬草風呂があるが、それほど大きくはない。
やはりメインはサウナと水風呂なのだ。
サウナは110度弱のフィンランドサウナと、60度の薬草サウナがある。
こう書くと、薬草サウナは低温サウナだと思うのが普通だ。
だが、実際には薬草サウナの方が体感としては遥かに熱い。
サウナ室内の段の足元から常に水蒸気が出ており、それが熱波となり絶えず身体が熱せられる。
特に、立ち上がってサウナ室から出ようとする際、その熱波が全身にまとわりつき、火傷しそうになった
(しそうになったというか、実際に軽い火傷をした)。
空気よりも水のほうが熱を伝える速度が速いというが、水蒸気がこれだけ出ているから熱いのである。
サウナ室内で、定年で週に4-5回「しきじ」に来ているというおじさんに話し掛けられた。
オレが室内に積まれたサウナマットを一枚しか取らなかったのを見て、「もっと何枚も重ねた方がいいよ」と教えてくれたのだ。
その一言で、「ここではサウナマットを複数使ってもマナー違反ではない」「ここではこの程度の会話ならマナー違反ではない」ということが瞬時にわかる。
おじさんは定年前は相当に仕事のできる人だったのだろう。
ちなみに、サウナマットが山積みにされているのは素晴らしいことだ。
サウナ室自体が立派な施設でも、サウナマットがやけに少ない場所があるが、あれはサウナと水風呂を往復する人のことを考えていない
(事実、そういう施設の水風呂はガラガラだ)。
取り替えるサウナマットがなければ、いったんサウナを出てサウナマットを使用済みカゴに入れてしまい、水風呂に行ったら、もうサウナに戻れない。
サウナは水風呂と往復することが前提なのに、それができないサウナに何の意味があろうか。
もちろん、「しきじ」では、そんな心配はいらない。
おじさんによると、薬草サウナは体感は熱いが、60度だから長く入れるのだそうだ。
確かに、非常に熱く汗だくになるにもかかわらず、何度も水風呂と往復ができた。
110度のサウナも環境は良かったが、あまり汗は出なかった。
スパイシーな香りに包まれ、汗もたくさんかける薬草サウナの方がやみつきになる。
「みんなはあっち(フィンランドサウナ)に行くけど、こっちの方が汗がかけていいよ」
おじさんはそう言ったが、オレもその通りだと思った。
水風呂に関しては各種メディアでも紹介されているからもはや言うまでもないが、当然素晴らしい。
何しろ、飲めるのである。
最初、「飲める水風呂」と聞き、飲める水と同じ水を使っているだけかとオレは思ったが、本当にその場で手ですくって飲めるのだ。
ペットボトルに入れて持ち帰っている常連もいた。
硬水の天然水は、軟水が多いミネラルウォーターとはまた違う味わいだったが、なるほどうまかった。
サウナでは水分補給が肝要だが、ここではその水分補給を水風呂に入りながら行えるのである。
塩素消毒なども行っていないからか、全身を浸してもとにかく優しい。
これだけ心地いい水風呂なら、何度でもサウナとの往復を楽しみたくなる。
しばしサウナを楽しんだ後、2階の休憩スペースで缶コーヒーを飲みながら休憩した。
素晴らしいのは、ドレッサールームに糸ようじがあったことだ。
歯ブラシはあっても、糸ようじが無料で使える場所などほとんどない。
シャンプーや化粧水などにこだわりがある人でないかぎり、
本当に、この「しきじ」では、お金以外は完全に手ぶらで問題ないのだ。
休日価格で1600円だったが、それでも安すぎるくらいだった。
「聖地」の名は伊達ではない。
実際に訪れ、体験してみて、それを痛感したのだった。
【今日のまとめ】
既にまた行きたい。というわけで。
- 2017/12/18(月) 20:00:00|
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