もうすぐ総選挙が始まる。
天候のこともあり今年は期日前投票を既に済ませた人も多いだろうが、そもそも行かないという人も多いだろう。
「投票に行かない」というのも一つの投票行動だ。
この国では投票は義務ではないし、行かないことによる罰則もないので、自分の投票できる選挙区の状況によっては「行かない」という選択肢も十分あり得る。
少なくとも、そうした行動を選択した人に他人がどうこうと言う筋合いはないし、それは無駄な消耗だ。
わざわざ投票に行って白票を投じるという、無意味どころか開票手続きの手間を増やす愚かな行動とは性質からしてまったく違っている。
今回も、投票率が下がった、もしくは低いというニュースが選挙後に流れるだろう。
それは高齢化社会で老人が増えているのだから当たり前の話だ。
こう言うと、「そんなことはない、老人は多くが投票に行く」と言ってくる人がいるが、オレはそういうことが言いたいのではない。
高齢化により、選挙に行けない老人が増えているということだ。
高齢化によって人が死ににくくなり、後期高齢者が増えれば、体調や身体が悪く、投票所まで行けないという老人は当然増えてくる。
そうした人は、家族に車で送ってもらうなどすれば投票所には行けるだろうが、
よほど政治に関心のある人でない限り、そこまでして投票に行きたくないと考えるのが自然だ。
そもそも、そうした人が投票所まで送ってくれる家族と同居しているとは限らないし、そうでないことの方が多いだろう。
選挙の通知に書かれていた郵便投票の要件を見たが、
そこには、障害者手帳を持つ人の一部か、要介護5の人しか郵便投票はできないと書かれている。
「障害者でもないし要介護5でもないが、体調や身体が悪く投票所に行けない」という人は数多くいるが、
そうした人は普通に投票所まで出向くしか方法がない。
オレの祖父は老人ホームに入っているが、障害者手帳も持っていないし要介護5でもない。
だが、車椅子でなければ移動できないし、投票所に行ったところで、いざ投票を済ませるのに、大げさではなく一時間はかかるだろう。
そこまで力を振り絞って投票に行きたいと思う高齢者がどれだけいるだろうか。
若いオレでも、もし急病や大怪我に見舞われて身体が思うように動かなければ、投票を棄権するかもしれない。
投票率を上げたいのであれば、郵便投票の要件を緩和するしかない。
郵便投票の要件は以前はもっと緩く、それを第三者が悪用したケースもあったことによって現在の厳しい要件になったことは、もちろんオレも知っている。
だが、そうしたリスクを受け入れてでも、多数の高齢者から投票権を事実上奪っているに等しい現在の要件は緩和すべきだとオレは思う。
高齢者は票田であるはずなのに、どうしてそこを放置しているのか不思議なくらいだ。
オレの周囲の若い人間はほとんどが投票に行っている。
そんな状況下で「投票率が低い」などと言われても、オレたちはそれをただ受け流すことしかできない。
【今日のまとめ】
勝馬投票はネットでできるのに。というわけで。
- 2017/10/19(木) 20:40:19|
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