先日、「独身税」という単語を目にした。
ある市の主婦で構成されるボランティア組織が、財務省の主計官との会議において意見として提案したというものだ。
あくまで提案されたということであり、そうした税が実際に検討されるとか、今後導入されるということではないが、
その名の通り、独身の人間に税金を課し、結婚やそれに続く子作りを促すというものである。
婚姻しない自由は保障されないのかとか、
同性婚が憲法で認められていない以上同性愛者はどうすればいいのかとか、色々な問題はあるし、
おそらくそれを満足に解決できる理屈はない。
だが、現に子供が少なくなり、自分たちよりも多い老人を若者が支えることを強いられる世の中になっている以上、
独身税という考え方それ自体には合理性があるとオレは思う
(勘違いしないでほしいが、オレはそれに賛成しているということではない)。
とはいえ、「独身税」という言い方には問題があるだろう。
独身であることがいけない行為であるかのような扱いでは、反発を招くに決まっている。
そうではなく、国民に一律にたとえば所得税などを増税し、
婚姻していたり、子供のいる人間については増税分を減免するというシステムにすれば、
実態は同じであっても、それに反発する人は減るとオレは思う。
誰もがインターネットを利用するようになり、何を言ってもどこかから石を投げられる時代になった。
そんな時代に、「独身税」のような角が立つ言葉を使えば、炎上するに決まっている。
内容はほとんど同じでも、表現や名称を変えるだけで、反応的な人間による投石は驚くほど減少するのに、それを怠るから炎上するのだ。
それは想像力の欠如であり、想像力の欠如は無駄な消耗を招く。
そのような人間は、たとえばどこかの国からミサイルが落ちてきた際に真っ先に犠牲になるような人間だろう。
【今日のまとめ】
「人頭税」を思い出した。というわけで。
- 2017/09/05(火) 22:38:19|
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