坂の名前を冠した某アイドルグループのアルバムを聴く機会があった。
2時間半を超える長いアルバムだったが、さすがと言うべきか楽曲のクオリティは高い。
メンバーのソロ楽曲もいくつか入っているが、歌唱力がかなり高いメンバーもいるようだ。
気になったのは、多くの楽曲で「大人への不信感」が歌われていることだ。
大人たちはこう言うが自分たちの考えは違う、大人は自分たちのことを信じてくれない、
大人は間違っている、そうしたことが歌われている。
もちろん、歌詞を書いているのは大人なので、これが実際の彼女たちの気持ちということではないだろうが、
さもそうであるかのように歌われていることは事実である。
オレは中高生の頃、そこまで大人に対して反抗心を持つことはなかった。
周囲の大人に恵まれたこともあるのだろうが、尊敬できる大人が多かったし、自分たちを信じてくれない大人もいなかった。
オレの周囲にいる大人たちの多くは間違ってなどいなかった。
オレが中高生だった時代から10年以上が経っているが、
いまでもそうした環境に置かれていて、大人を信用している中高生は少なくないだろう。
このアイドルグループの楽曲は中高生にも人気があると思われるが、
彼女たちの楽曲によって、
大人を信じることはかっこ悪いとか、大人は間違っているという価値観が押し付けられるのは危険だとオレは思う。
もちろん、悪い大人や間違っている大人は大勢いるし、信用してはいけない大人もいるが、
それは「大人すべてを敵に回すのが正しい」ことを意味しない。
信用に足りる大人までもを敵に回し孤立してしまうことが、彼らにとってプラスになるとは思えない。
NakamuraEmiというシンガーソングライターに、「
大人の言うことを聞け」という楽曲がある。
昔は鬱陶しいと思っていた大人の言うことが実は大体正しかったことが大人になって分かった、
だから若者も大人の言うことは、別に従わなくてもいいから聞いておいた方がいい、という歌詞だが、
これは上記のアイドルグループの曲のアンチテーゼなのかもしれない。
【今日のまとめ】
不良在庫を僕は恐れたりしない。というわけで。
- 2017/08/04(金) 15:53:39|
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