運転中にポケモンGOを使用していたことによる交通事故の頻発に対して、
世論は「移動中のポケモンGOの操作を規制すべきだ」という流れに向かっていて、
実際に、ポケモンGOを開発したゲーム会社も、そうした規制に協力して仕様変更を行っている。
しかし、この件に関するツイートをTwitterで見ていたところ、
「これでポケモンGOを規制するのは、包丁が殺傷能力があるから包丁を規制するというのと同じだ」という旨のツイートが複数目に入った。
ポケモンGOの規制に反対の意見があるのは分かるしそれはどうでもいいのだが、
包丁を規制するのとはまったく違うので、それは間違っている。
包丁で人を殺したり傷害してしまうことが起こり得るのは、
包丁を意図的に振り回していたり、殺意を持って包丁を人間に突き刺した場合だ
(ミスで誰かを切ってしまうことがないとは言わないが、少なくともそれで10歳の男の子の命を奪ってしまうことはありえない)。
殺傷の故意、もしくは殺傷してしまっても構わないという未必の故意がある場合にしか、包丁で人が殺傷されることはない。
他方、ポケモンGOで交通事故を起こした人は、過失(注意義務違反)の結果として事故を起こしたのであって、
「人を殺すためにポケモンGOをプレイしながら運転しよう」と考えて運転中にポケモンGOをプレイしたのではない
(その場合は殺人罪になりうるが、その覚悟で人を殺すのならもっと他に確実な方法があるだろう)。
その点で両者はまったく異なる。
そもそも、スマートフォンのように「屋外で包丁をプレイする」ということは基本的にないし、
危険ではあるがそれ自体は犯罪行為ではない歩きスマホと異なり、「歩き包丁」は各自治体の条例などで規制されているはずだ。
ちなみに、これは以前にも書いたので長くは書かないが、
もちろんオレはポケモンGOに責任はないと思っている。
責任は当然ながら事故を起こした人間にあり、ポケモンGOにはただ原因があるだけだ。
「使った人間が悪い」という当然のことにすぎない。
ただ、他のゲームと異なり、家で座っているだけではゲームが進まないという性質上、
運転中にプレイしたくなる人間は他のゲームと比べて格段に出やすい
(パズドラやモンストや艦これをわざわざ運転中にプレイする人はいないはずだ)。
事故を起こした人間は、ポケモンGOだからこそ運転中にプレイしてしまったのであり、
その意味でポケモンGOに原因はある。
だが、ポケモンGOの運転中のプレイはゲーム内のルールで明確に禁止されているので、ポケモンGOに責任はない。
だから、ポケモンGOに責任はないが原因はあり、
原因がある以上、事故とポケモンGOに「関係はある」というだけだ。
【今日のまとめ】
包丁GOしたら捕まる。というわけで。
- 2016/12/03(土) 20:37:26|
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