先日、今年の馬券の回収率がついに30%を割った。
簡単に言えば、1万円買って3千円以下しか戻ってこないということだから、
多少はJRAへのお布施が必要だと考えても、ややその額が大きすぎるように思われる。
今年は「重賞しか買わない」ということと、「リアルタイムで見られるレースしか買わない」ということに重きを置いているが、
時々その自分で設定したルールを破ってしまい、しかもそれを破って買った馬券がまったく当たらないのだから酷いものだ。
もっとも、完全に上記のルールを守って買っていた場合でも、おそらく回収率は40%を超えていないと思われる。
名著「
草競馬流浪記」の中で、山口瞳は必勝法として真っ先に「馬券を買わない」ことを挙げているが、
それは皮肉でも何でもなく真実である。
たとえ今勝てている人でも、競馬を辞めずに一生馬券を買い続けて、それでも収支をプラスにするには、
当たり前だが、死ぬまで勝ち続けなければいけない。
それはほとんど無理なことで、
結局、どうしても勝って終わりたいならば辞め時をうまく見付けなければいけないが、
競馬ファンであれば競馬を辞めたいはずがないし、死ぬまで辞めたくないのである。
そうなると、馬券を買わずにレース観戦だけを楽しみ続けるか、
馬券は買うけれども、多少の負けは考慮に入れた上でその負けを最小限に抑えるかの二択になると思われるが、
馬券はどうしても買ってしまうものだから、やはり後者だろう。
おそらく、死ぬ時に回収率が80%でもあれば、まぎれもなく負けてはいるが、おそらく後悔せずに逝けるのではないだろうか。
1億円買っていたとしても2000万円しか損していないのなら、
生涯楽しませてもらった競馬に対するお布施として決して高いとはいえない。
いまオレはJRAの開講する「実践競走馬学」という講座を受けに浅草のパークホールまで通っているが、
その立派な施設を見るたび、このイスやステージの一部はオレのはずれ馬券で構成されているのだと感じ、少し誇らしくなる。
そういうことに使ってもらうお布施としてならば、一生涯で2000万円は決して高くなかろう。
もっとも、試験で初めから80点を目指していてはせいぜい60点、70点しか取れないのと同じで、
初めから回収率80%を目指していては80%も回収できるわけがない。
何とか100%、120%を目指して頑張った結果、80%になるのが上手い具合であって、
今週もまた、それを念頭に置いて週末のレースに挑むのである。
【今日のまとめ】
去年は50%はあった。
というわけで。
- 2016/10/13(木) 10:31:20|
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