オレは武豊騎手が好きだ、ということは常々書いているが、
「武豊が騎乗したレースで最も好きなレースは何か」と訊かれたとすれば、
それはGIではなく、重賞でもなく、2000年の上賀茂ステークスである。
シャープウィットという遅咲きのダート馬で後方2番手からの豪快なマクリを行い3角先頭、
そのまま後続を突き放して勝利した鮮やかなレースだ。
オレは当時土曜のこのレースの中継を見ていてその騎乗ぶりに度肝を抜かれ、武豊の大ファンになった。
もしこのレースがなければ、オレはここまで武豊を好きになることはなく、「凄い騎手」くらいにしか思っていなかっただろう。
さて、この上賀茂ステークスだが、なかなか映像が見付からなかった。
重賞ならともかく、16年前の土曜の準メインの準オープン競走の映像がそう簡単に見付かるはずもないのだ。
他人が「武豊といえばこのレース」という話題で大レースばかりを挙げる中、
オレはいつもこの上賀茂ステークスを主張していたが、映像がないのではその凄さを分かってもらうこともできない。
あのレースは、オレの記憶の中でしか輝けないのか。
しかし、今日になってふと検索してみたところ、去年の3月に、このレースの映像がニコニコ動画にアップロードされていた。
画質を見るに、VHSからの映像のようだ。
一年半ほど前に検索した時に見付からず諦めていたが、その後にアップされたのだ。
うp主に感謝しつつ、16年越しにレースを振り返りたい。
スタートは遅く、最後方~後方二番手からレースを進めるシャープウィット。
しかし向こう正面でポジションを上げていき、3角の時点で既に先頭。
観客のどよめきが生々しい。
そして、そのまま差を詰められるどころか突き放し、2着に3馬身半もの差を付けてゴール。
直線での武豊のムチの入れ方がまたかっこよく、オレは鮮明に覚えていたが、映像を見てもまさにその通りだった。
やはり今見ても、これがオレの最も好きな武豊のレースだ。
ペースを見極め、たとえ早仕掛けであっても行くと判断したら迷わず行く。
それは先日の帝王賞でも見られた武豊の真骨頂だが、
その原点は、ランニングゲイルの弥生賞や、この上賀茂ステークスではないかとオレは思う。
【今日のまとめ】
最近はマクリ競馬は減ったのが悲しい。というわけで。
- 2016/07/02(土) 23:44:57|
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