電気店のオーディオ機器のコーナーでは、たいていヘッドホンやイヤホンの試聴ができるようになっている。
実際に耳に当ててみることで、自分の求めるタイプの音や遮音性、装着感などがあるか確かめることができるということだ。
だが、こと音に関しては、本当に試聴の意味があるのだろうかと毎回疑問に思う。
それは、試聴コーナーでは、ヘッドホンやイヤホンのプラグは抜けないようになっていて、
あらかじめ備え付けられたプレイヤーでしかそのヘッドホンやイヤホンを試すことができないからだ。
それでは、たとえ自分好みの音が鳴っているイヤホンがあったとしても、
その自分好みの音がイヤホンによるものなのか、プレイヤーによるものなのか、それとも相乗効果によるものなのか分からない。
自分が普段使っているプレイヤーで試すことができれば、
いま使用しているものとの差ですぐにそれが分かるのだが、それができないのだ。
店員に言えばプラグを外して自分のプレイヤーを使わせてくれるのかもしれないが、
試したいモデルが複数あるとき、それらを一個一個外してもらうのも気が引ける。
おそらくヘッドホン試聴会のようなイベントではその点配慮されていると思われるが、オレはそこまでして試聴したくはない。
これと同じことは、ギターの試奏にも言える。
たとえ楽器店でギターを試奏して、良い音がすると思っても、
店が貸し出したアンプとケーブルを通じた音では、それはそのギターによる「良い音」なのか分からない。
大手の楽器店などではアンプの持ち込みでの試奏も可能だが、そこまでして試奏したいとも思わない。
そもそも、楽器店に陳列されているギターは、
ネックへのダメージを防ぐために細いゲージの弦が貼られているから、たいてい弾きやすい。
弦が細いから弾きやすいだけなのを、ギターそのもの良さだと錯覚してしまうことも多いのだ。
これは楽器店に落ち度はないが、その意味で、ギターを楽器店で試奏する意味はあまり感じられない。
そうした点から、オレは試聴や試奏には意味がないと思うのだが、
これはオレが神経質すぎるのだろうか。
【今日のまとめ】
買わないのに試奏ばかりしていた高校生の頃。というわけで。
- 2016/05/01(日) 20:00:00|
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