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「一度間違えたら終わり」という価値観を植え付けてしまう学校

広島の中学校で、1年時に万引きをしたという誤記録を理由に推薦を断られた生徒が自殺したというニュースが先日流れた。
無論、誤記録が修正されず、
ありもしない容疑で生徒に心理的・物理的負担を掛け、彼を死に追い込んでしまった事自体も大きな問題だ。

だが、オレは、1年生の時に一度万引きをしてしまうと、3年生になっても推薦は出せないというシステムに大きな問題があると思う
(一部、ネット上でそれとは異なる「事実」が伝わっているが、その真偽が確認できないので触れない)。

学校は単に学習の場であるだけでなく社会性を獲得するための場でもあり、
とりわけ義務教育である中学校ではその要請は強い。

そうすると、仮に本当に一度万引きをしていたとしても、
そのことについて真摯に反省・更生すれば、一定の猶予を経て罪が清算されるという、
実社会における刑罰と同様のシステムが機能していなければならない。
それが充分に機能していれば、誤記録が残ったままであっても推薦が得られた可能性は高く、
亡くなった少年が事後的に誤りを正すことも可能だっただろう。
つまり、「一度間違えたら終わり」ではない、ということを教えるのが学校だということだ。

このような考え方に対しては、
「それでは、何も悪いことをせず、真面目にやってきた生徒が不公平だ」という反論があるのは容易に想定できる。

だが、「自分は悪い人間と比べればマシだ」という理由による自己正当化は、
常に他者と自己を比較する反応的な人格の形成を生む。
そのような反応的な人間を生産することは、学校教育の目的ではない。

社会では、残念ながら、既に罪を償い刑期を終えた人間をいつまでも「犯罪者」扱いする人間が数多く存在する。
そのような人間は、「一度間違えたら終わり」という価値観に常に立脚していて、
「人間という有限で貴重なリソースを、更生というプロセスによって有意義に再利用する」という、
道徳的でもあり、かつ合理的でもある事実に背を向けて生きている。
そのような人間を新たに生まないためにも、学校は上述のような反論を認めてはいけない。

一度万引きをしたらもう推薦が得られないというこの学校のシステムは、その意味で間違っていたし、
そのようなシステムを「当然だ」と考える人間が多数派を占める社会は、
今後訪れる強い者だけが生き残る世の中においては、きわめて早急に淘汰されることになる。
「彼の死を無駄にしない」などと言うのは簡単だが、おそらく同様のシステムを採用している学校は少なくない。
いま、考えを改めるべき時が来ている。

【今日のまとめ】
冬の廊下は寒い。


というわけで。
  1. 2016/03/13(日) 22:58:45|
  2. 日記
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