少し前の話になるが、二案あった国立競技場の最終案が確定した。
緑に囲まれ、またスタジアム内にも緑にを取り入れたその完成予想図は美しい。
だが、オリンピックが開催される夏季には、その緑に大量の虫が現れることになると思うのだが、
その対応はどうするのだろうか。
夏季には大量のセミが現れ、
夜間に開催される競技では、大きく開いたスタジアムの天井の照明にセミが反応して集まってくる。
その声が競技や中継の支障になるかもしれない。
セミだけではなく蛾も集まってくるだろう。
蛾は誘蛾灯で防ぐことができるが、誘蛾灯に群がる蛾の存在自体は消すことができないし、
バチバチという、誘蛾灯に蛾の当たる音自体が支障になり得る。
また、蚊の発生も避けられない。
国立競技場の立地は、一昨年デング熱が問題になった代々木公園の近くだが、
もともと蚊の多い公園からそれらの蚊が移動してくる可能性は高い。
蚊に刺され慣れている日本人はともかく、オリンピックでは世界各地から選手や観戦客が訪れる。
彼らが蚊に刺されショック症状を起こした場合、すぐに対応できるスタッフは充分に配置されるだろうか。
それらの虫は駆除が可能なのかもしれない。
オリンピック期間中に駆除に予算をつぎ込むことには決して反対しないが、
その後スタジアムを維持し続ける限り恒常的に駆除費用がかかり続けるとなれば、
世論の反対は避けられないだろう。
「緑豊かな」「自然に包まれた」などというコンセプトは、都会では歓迎される。
灰色の多い都会では緑が映え、そこに美しさが感じられるのだろう。
だが、灰色より緑の方が多い地方では、緑が美しいという感覚はほとんどない。
庭師や住民らによってきちんと手入れされた樹々や草木は確かに美しいが、
そうでないものは虫害や繁茂によって人々を苦しめ、多くは手に負えない。
手入れされた、ある意味で不自然な緑だけが美しく、
それを維持するためには継続的な手入れが必要で、そこには莫大な資金が必要だが、
そのことが語られることは少なく、また理解もされにくい。
【今日のまとめ】
我が家の庭も大変だ。というわけで。
- 2016/01/05(火) 18:59:10|
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