安保法案も可決したことだし、
いま一度集団的自衛権や集団安全保障のシステムについて確認しておこうと思い、この本を購入した。
この本は昨年の12月に出版されたものだが、その内容は、今でも修正や読み替えの必要がない。
それは、この本が、安保法案や集団的自衛権の行使容認に「賛成・反対」というスタンスで書かれていないからだ。
もし賛成や反対の立場に立脚して書かれたものであれば、法案が可決した瞬間にその主張は意味がなくなる。
決まった以上、いくら反対しても意味はないし
たとえ賛成でも、もう可決したのだからそれも必要ない議論になる。
この本は、「集団的自衛権は既に事実上行使されていた」という前提に立った上で
そのシステム及び現状の政府解釈の問題点につき、きわめて冷静に解説している。
その解説にも明確な根拠を逐一示してくれているので
「なぜそのような結論になるのか」という引っ掛かりがなく、スムーズに読み進められる。
死者が増える、戦争が始まる、アメリカの言いなり、などという話が
そもそも議論の対象ですらなく、単なる誤解であるということもわかりやすく示されている。
この手の問題に関する議論においては、主張よりも事実を淡々と示すことのできる者が強い。
この本の著者はそれができているから、この本がベストセラーとなり
法案可決へ向けてた国民の意思形成が行われたのかもしれない。
オレはこの本をKindleで購入した。
この本に限った話ではないが、新書のような数時間でさらっと読む本はKindleと相性がいい。
10月からKindle本にも消費税が課税されるそうなので、興味があれば今月中に買ってみるのもいいだろう。
【今日のまとめ】
ぜひアフィリンクからお求めください。というわけで。
- 2015/09/29(火) 19:44:24|
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