飲酒やクスリで朦朧としている人間を「ラリっている」と表現することがある。
オレは、その「ラリる」の「ラリ」を、ずっと「ラリアット」の略だと思っていた。
今日、たまたまWikipediaで「
ラリる」の頁を目にし、
もともとは的屋が使う隠語であったともいわれる。語源としてはいくつかの説があり、
・発音が不鮮明で何をしゃべってもラ行の音に聞こえることから
・「らり」が馬鹿者を示す隠語で、それを動詞化した
・「めちゃくちゃ」を意味する言葉「乱離骨灰(らりこっぱい)」を縮めて動詞化した
などが挙げられる。という記述から、それが誤りであったと知ったのだ。
なぜ「ラリアット」の略だと思っていたのか。
これは記憶があり。
小学校の頃の友人が、フラフラになっている別のクラスメイトを見て
「ラリッてる。ラリアット状態だ」
と言ったからで、オレは「ラリる=ラリアットしている」だと思い込んで15年以上生きてきたのだ。
彼は別にオレを騙した訳ではないのだろうが。
もちろん、「ラリアット」がプロレス技の名前なのは知っている。
しかし、英単語に複数の意味があるのは普通のことだから、
オレはてっきり「酩酊する、朦朧とする」のような意味もあるのだと思っていた。
だが、いま「lariat」で調べて見ると、そこには「投げ縄」や「輪縄」という意味しかない。
完全な誤解だったのである。
もっとも、「ラリる」という言葉を日常生活で使うことはまずないし
使うとしても、「ラリる」を略さずに言うこともない(もちろん、本来はそんな語はないのだが)。
その結果、今日まで誤解を引きずることになったが、何の害もなかった。
おそらく、このような「無害な勘違い」はオレやそれ以外の人たちにも大量に存在し
そのほとんどの誤りに気付かぬまま一生を終えるのだろう。
それを口に出せば誰かが「それは違うよ」と訂正してくれるかもしれないが
人間が日常会話で使うボキャブラリーは案外そう多くはなく、きっとそんなことは稀だ。
誤解や無知は罪だと言われることもあるが
大半のそれは、罪になるどころか発覚されずに終わるのだろう。
【今日のまとめ】
先輩が間違ってても指摘しにくい。というわけで。
- 2015/09/24(木) 19:31:45|
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