▲7話の祥鳳さん。個人的には結構好きで、ネットに散らばってる不評に対しては「言うほど糞か?」という気持ち。
まあ「叩きながらも毎回見ちゃう」という層をたくさん生み出している時点で、切られたら終わりのアニメとしては充分に成功している。
・提督「芋虫」説
▲この丸さは…このアニメでは提督の姿が完全に隠れていて、秘書艦の長門に背中を向けさせてでもその姿が視聴者に見えないよう徹底してガードしている。
おまけに台詞を発することもなく、同室に訪れている吹雪への指示ですら全て長門を通すほどだ。
そして今回はそのシルエット(というか影)が若干写ったのが、やたら丸い。
…これ、江戸川乱歩の「
芋虫」なんじゃね?
乱歩の「芋虫」は、簡単に言えば
戦争で四肢を全て失った挙句、顔面も傷だらけとなり視力以外の全てを失った元軍人・須永中尉と
その妻の生活を描いた短編だ。
タイトルの「芋虫」とはむろん、四肢もなく声も出せない醜い生き物と成り果てた中尉を芋虫に喩えたものだ。
むろん読者は文章表現でのみ中尉の容貌を推し量ることになるが
乱歩の卓越した文章力によってありありと伝えられるそのグロテスクさは我々を戦慄させる。
艦これの世界観(深海棲艦により制海権を喪失した人間たち)を考えれば、軍人である提督が何らかの被害を受け
須永中尉のような姿になったということも否定できない。
シルエットの丸さもそう考えれば納得がいくし、
長門が放送コードに配慮して必死に提督の姿を隠すのも破綻なく説明できる。
まさかそんな壮絶な設定があろうとは(妄想です)。
・「艦の記憶を持ってる」的な設定どこ行った「艦これ」の根幹にある設定が「艦娘は自身が艦船であった頃の記憶を持っている」というものである。
例えば飛龍がやたらと「多聞丸」を連呼したり、武蔵が「シブヤン海のようにはいかないぜ!」と言ったりするのは
自身が軍艦だった頃の乗員や参加した戦闘のことを覚えているという証左だ。
ところが、このアニメ版艦これでは、やたらと
シチュエーションに合わないゲーム内の台詞を発しまくる割には
その手の史実準拠の台詞をほとんど発しない。
それどころか「史実とほとんど同じ海域で、かつほとんど同じ状況で轟沈する」という
ひとつも教訓を活かせていない最悪の自体すら産んでしまっているのだから手に負えない。
「艦これを通して実艦について知ってほしい」というのは艦これの生みの親・田中Pが事ある毎に発しているメッセージであり
田中Pが直接ストーリーに関わっているこのアニメで、その設定を忘れているとか無視しているというのは
いくらなんでもありえないだろう。
考えられるのは、アニメの艦娘たちはまだその事実(自身が艦船であったこと)を知らず
提督たち人類も同様、という流れだろう。
「残りのエピソードを通じて徐々にそれに気付いて(思い出して)いき、運命を変える」という展開になれば熱いし
既に轟沈した艦娘たちも報われるというものだ。
個人的にはこれから現れる大和がその辺の鍵を握っていると踏んでいる。
大和はみんなと違い戦艦時代の記憶を持っていて、他の艦娘にそれを思い出させていったりするんじゃないかなと。
まあ全然違うかもしれないけど。
その他も色々(食事の量とか死生観の描写で「艦娘は人間ではない」ということを
やんわりかつ露骨に描写し続けてたりとか)あるけど、長くなったのでこの辺で終わり。
【今日のまとめ】
「ハラショー」はサンプリングではなかったという事実。というわけで。
- 2015/02/19(木) 22:44:38|
- 艦これ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0