とりあえず一聴してみて思うのは、かなり聴きやすい曲が多いということ。
GRAPEVINEのアルバムは、
「聴いているうちにだんだん好きになるが、最初は少しとっつきにくい曲」というのが毎回あるのだが
今回はそういう曲がほとんどなく、引っ掛かりのないままラストの「サクリファイス」まで辿り着いた。
じゃあ印象の薄い曲が多いのかと言われるとそんなことはなく
むしろどれも粒揃いで名曲だ。
このバンドの最近の流れであるAOR的エッセンスが、飛び道具的な一発ではなくて
違和感なく数曲にわたって散りばめられている。
もっとも、「MAWATA」などは「やりすぎなんじゃないの?」というくらい狙っている感じで
イントロから笑ってしまうが、それもいい意味での笑い。
ここまで臭くやっているのにちゃんと格好良くまとまっているんだから凄いものだ。
一方で、「Weight」などでは
決してGRAPEVINEの大ファンではない多くの層が彼らに対して持っているであろう(そしてそれは間違いではない)
「美メロ」のイメージがまさに具現化されているし
先行シングルでおなじみの「Empty song」「KOL(キックアウト ラヴァー)」は
成熟こそしているが、それでいて若さ、青さを感じさせるエモーショナルなナンバーだ。
いろいろやっていて、でもバラバラ感は全くない。
これは非常に難しいこと
(自分も端くれでこそあれ音楽を作っていて、そういう壁にぶち当たることは毎回のようにある)なのだが
それを11曲のアルバムであっさりやり遂げるのは
ほぼ年に一枚のペースで13枚ものアルバムを作ってきたGRAPEVINEのもはや職人芸だ。
【今日のまとめ】
ツアー、行けたら最後だけでも行きたい。というわけで。
- 2015/01/28(水) 20:39:29|
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