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怠惰と汗と現実と

キムラヤスヒロ(鳩)公式ブログ

禁煙セラピー/アレン・カー



オレはまったくタバコを吸ったことがないのだが、
喫煙者の友人(先日会った際には一本も吸っていなかったので、この本を読んで止めたのかも知れない)に強く薦められ、
この本を読んだ。

煙草は麻薬と同じで、かつ人生で必要のないものだ、
そして喫煙者がタバコによって得られていると思っている快楽はタバコの効果ではない、
という内容を繰り返し延べている。
非常にしつこいが、論理的でもある。
きっと、喫煙者にとってはありがたい本なのだろう。

前述のとおりオレは喫煙者ではない。
これを読んでみて、「ここまで書かれなければやめられないほど、タバコは大変なものなのか」という感想を抱いた。

オレの両親は喫煙者で、祖母も叔母も叔父も喫煙者だ。
友人や先輩に喫煙者も多い。
かつては両親はトイレで喫煙していたので、オレも幼少の時から相当に受動喫煙をしていた。

それでもオレが喫煙者にならなかったのは、タバコは身体に悪く、肺ガンのリスクが、という論理的な理由ではなく
単にタバコの煙と匂いが苦手だったからだ。
たとえ身体に悪かろうと、煙と匂いが心地良いものであったなら、オレも喫煙者になっていただろう。
もっとも、オレは単純な「嫌煙者」ではなく
喫煙席に座ることもそれほど厭わないし、昔ながらの喫茶店は多少タバコの匂いがする方がむしろ好きだったりするので
割り切れない部分もあるのだが。

それはそうと、オレがタバコの煙と匂いが苦手だから喫煙をしないように、
喫煙者はタバコの煙と匂いが好きなのだと思っていた。
あるいはそういう人もいるのかもしれないが、この本によると、そうではないらしい。
喫煙者はタバコの煙と匂いが嫌なのに吸っているというのだ。
それを知ってオレは、やはりタバコは大変なものなのだなと思った。

オレは、マナーさえ守ってもらえれば喫煙者に対して文句を言うつもりはない。
しかし、街を歩いていると、マナーを守れない喫煙者ばかり目にするのが現実だ。
彼らにマナー違反の自覚があるのかどうかは直接訊かなければ分からないが、
おそらくあるのだろうと思う。
それでも吸わなければいけないと思っているのだろう。
やはりタバコは大変なものなのだな、と思う。

【今日のまとめ】
自販機コーナーはタバコ臭い方が好きだ。


というわけで。
  1. 2015/10/03(土) 18:47:46|
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日本人が知らない集団的自衛権/小川和久



安保法案も可決したことだし、
いま一度集団的自衛権や集団安全保障のシステムについて確認しておこうと思い、この本を購入した。

この本は昨年の12月に出版されたものだが、その内容は、今でも修正や読み替えの必要がない。
それは、この本が、安保法案や集団的自衛権の行使容認に「賛成・反対」というスタンスで書かれていないからだ。

もし賛成や反対の立場に立脚して書かれたものであれば、法案が可決した瞬間にその主張は意味がなくなる。
決まった以上、いくら反対しても意味はないし
たとえ賛成でも、もう可決したのだからそれも必要ない議論になる。

この本は、「集団的自衛権は既に事実上行使されていた」という前提に立った上で
そのシステム及び現状の政府解釈の問題点につき、きわめて冷静に解説している。
その解説にも明確な根拠を逐一示してくれているので
「なぜそのような結論になるのか」という引っ掛かりがなく、スムーズに読み進められる。
死者が増える、戦争が始まる、アメリカの言いなり、などという話が
そもそも議論の対象ですらなく、単なる誤解であるということもわかりやすく示されている。

この手の問題に関する議論においては、主張よりも事実を淡々と示すことのできる者が強い。
この本の著者はそれができているから、この本がベストセラーとなり
法案可決へ向けてた国民の意思形成が行われたのかもしれない。

オレはこの本をKindleで購入した。
この本に限った話ではないが、新書のような数時間でさらっと読む本はKindleと相性がいい。
10月からKindle本にも消費税が課税されるそうなので、興味があれば今月中に買ってみるのもいいだろう。

【今日のまとめ】
ぜひアフィリンクからお求めください。


というわけで。
  1. 2015/09/29(火) 19:44:24|
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Kindleでドラえもんが出た

「ドラえもん」電子書籍化、てんとう虫コミックス1~45巻とデジタルカラー版Vol.1~141を配信開始| INTERNET Watch










ずっと待ち望んでいた「ドラえもん」がいよいよ電子書籍化された。
さすがに借金はできないけど、てんコミ版は通常価格でも全45巻で2万円弱。
少しずつなら買っていけるかな。
セールが来たら…と思いたいけど、来るのだろうか。

大長編でないドラえもんは一話につき数ページで
スマホや電子書籍リーダのような携帯できるデバイスで読むのに最適だと前々から思っていた。
1巻の登場から40年以上経った今なお内容も色褪せないし
全巻セットを家に置いておくべき漫画の不動のナンバーワン。
その全巻セットを常時携帯できるようになったのだからこれは事件で、もっと騒ぐべき。

飲み会で必ず「ドラえもんの◯巻で~」みたいな話になるでしょ?
そういう場面で、そのページをすぐサッと出せるわけですよ。事件ですよこれは。
仮にそういう飲み会がない人でも損はしない。
ドラえもんの1エピソードなら、山手線の1駅間でも読み切れる。こんなに普通のストーリー漫画では無理。
「ボールに乗って」なら上野-御徒町間でも読めます。

全巻一気に買うのは無理だとしても、ちょっとお金がある時に好きな巻を適当に1冊買うだけで充分楽しめる。
1話完結なので表紙買いでOK。
みんなぜひ買いましょう。おすすめは39巻。



【今日のまとめ】
「ボールに乗って」は14巻。

というわけで。
  1. 2015/07/15(水) 20:19:09|
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朝日新聞の漢字用語辞典

朝日新聞の漢字用語辞典1

先日、「朝日新聞の漢字用語辞典」初版(1986年)を入手。
何で今更そんなものを、と言われそうだが
この本、初版だけ「朝日文字」が使われているのである。

朝日文字とは、簡単にいえば
新字体の対象にならなかった当用漢字表以外の漢字(表外字)にも、新字体と同じ方式で簡略化を施したものである。

朝日新聞の漢字用語辞典2

この「臍」を見てもらえばわかりやすい。
「臍」のつくりは本来「齊」であるが、この本の「臍」はつくりが「斉」になっている。

同じ「齊」をつくりに持つ「済」などは当用漢字に含まれていたため、つくりを「斉」に簡略化した新字体となったが
「臍」は表外字であるため新字体が作成されず、現在でも「臍」のままである。
ところが、朝日新聞社はこの「臍」のような表外字についても、
当用漢字における新字体化と同じ方法で簡略化した独自の書体、すなわちいわゆる「朝日文字」を作成したのだ。

朝日新聞の漢字用語辞典3

たとえば、この「蜻蛉」の「蜻」もそうである。
本来の字では、つくりの下部は「円」であるが、朝日文字ではつくりが「青」となっている。
この他にも多くの朝日文字が存在する。

個人的には、この朝日文字は書き文字として合理的なものだと思うし、好きだ。
新字体で簡略化された文字と元々は同じつくりを使った字、いわば仲間のようなものなのに、
それがたまたま表外字だというだけで、その時だけいわゆる旧字体で書かなければならないというのは統一性がなく、不便である。
また、結局覚えなければ書けないのだから、新字体を作った意味も薄れてしまう。
もし朝日文字を批判するのならば、新字体そのものを批判すべきである。

もっともそんな主張は虚しく、2007年に朝日文字は朝日新聞からその姿を消した。
今や「そんなものもあったな」という存在でしかない朝日文字だが、
この本を所有することでその存在をアーカイブできることを嬉しく思う。

【今日のまとめ】
Amazonマーケットプレイスの優秀さ。


というわけで。
  1. 2015/04/21(火) 20:26:11|
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海上自衛隊 艦艇と航空機集

艦艇と航空機集1

9月末に行った三笠公園の売店でこんな本を買った。
海上自衛隊の艦は(あくまで素人目には)見た目が似ているものが多くて、
自分レベルの知識では、せっかく港で実物の艦艇を見付けても
その艦が何なのかすぐに判別することができない。
そこで、海上自衛隊の施設付近を見学する際にこういう本を常に持ち歩いていれば、
艦の数字や見た目などを手がかりに艦名が分かるだろうということで購入してみた。
横開きの単行本サイズで、価格は896円。

艦艇と航空機集2

護衛艦や掃海艇の艦艇や、哨戒機や輸送機といった航空機を形式ごとに詳しくまとめてある。
細かな点についてはWikiなどで調べた方が詳しいだろうが
1ページで特徴や概説を知ることができるのは嬉しいし、
現地でいま目の間にある艦についてちょっと知るにはちょうどいい。

艦艇と航空機集3

資料の部も充実していて、艦番号も一覧でわかるので
例えば「107」と書かれた護衛艦が停泊していれば、それが「むらさめ」であるとすぐに知ることができる。

ハンドブックサイズなのも、前述したように
見学しながら参照する用を考慮してのものなのかもしれず、一冊持っておいて損はない本である。

ちなみにこの本、なんとAmazonや主要なネット通販では売っていない。
昭和時代から毎年発刊されているらしく、古いものが中古で販売されてはいるが
最新版を新品で買うことはできない。
この時代にそういう本があるというのもなかなか凄い。

Googleで調べていると、三笠公園の他には自衛隊見学や基地公開の際に
売店で買うくらいしか手に入れる手段がないらしく、
むしろ三笠公園で普通に買えることが不思議なくらいのようだ。

発行している「海上自衛新聞社」という会社も、このご時世において自社サイトを有しておらず
扱う内容の専門性(これ機密じゃないんだ…みたいなことまでこっそり載ってたりする)を考えても
なかなか謎が深い。
実に不思議な本だ。

これを毎年買うために横須賀を定期的に巡礼するというのも良いかも。

【今日のまとめ】
海自の部隊の住所とかも全部載ってて凄い。

というわけで。
  1. 2014/11/12(水) 22:33:44|
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